ハリネズミの診療

ハリネズミの特徴

ヨツユビハリネズミは近年急速に伴侶動物としての人気を確立し、多くの方に飼育されています。飼育スペースはそれほど広くなく、臭いもあまりなく、鳴くこともほぼなく、散歩も不要で非常にかいやすい動物です。強いて欠点をあげれば、背には針があるので犬や猫のように触って撫でてモフモフとスキンシップを取るということはできないことでしょうか。それでも、慣れてくれば針を立てることなく撫でさせてくれる優しい子たちです。また、ヨツユビハリネズミは昆虫食寄りの雑食であり、餌の確保が難しいところがあったのですが、近年のブームによって各社からハリネズミ用のフードが販売され飼いやすさが増したのもひとつの要因でしょう。南アフリカのサバンナ地域や低木地などが元々の生活環境で、日本の気候においては暑すぎや寒すぎに注意しなくてはなりません。

ハリネズミの性質

夜行性で単独生活者、冬眠はしません!

ヨツユビハリネズミは、夜行性で夜9時~夜中にかけて最も活動性が上がると言われています。野生では、その時間に餌を求めてかなり広い範囲を動き回っていますから、ケージに回し車などを入れているとひたすら回していることがあります。しかし、夜行性であるがゆえに観察が行き届かないことがあり、気づいたらごはんを食べていない、お尻周りが(下痢で)すごく汚れていて皮膚病になってしまった、など引き起こしてしまうことがあります。逆に、常にケージの中での生活で運動量が少なく肥満になり丸まりきることができない子もいます。他の動物同様、食事の量や運動量など気を配らなければなりません。また、ヨツユビハリネズミは繁殖期以外は単独生活者であるので、同一ケージでの複数頭の飼育は困難です。冬眠はしませんから、もし寒くて動かない場合は低体温症になり死に近づいていると思ってくださいね。

寿命は4~6歳。病気になり始めるのは2歳以上が多い

ハリネズミさんの飼育頭数が爆発的に増えたのが2010年代中ごろからでしょうか。年齢もあり、ここ数年でそれらの子たちが病気になり、来院することが増えてきました。急激に人気が高まったせいか、適切な飼育がなされておらず病気になってしまった場合もありますし、高齢になったことで様々なトラブルを抱えることもあります。伴侶動物としての歴史もすごく浅いので、まだまだ正確な情報が得られないということもあります。他の動物同様、高齢になると腫瘍性疾患が多くなるのですが、残念ながらハリネズミさんは普段からよく触るということが難しいため、胸やおなかの中の腫瘍の発見がどうしても遅れます。そのため、ハリネズミさんは定期健診の必要性は他の動物より高いと言えるでしょう。

丸まってはなにもできません

元々ハリネズミは臆病な性格のため、ちょっとしたことですぐ「シューシュー」と言いながら、防御態勢をとってしまいます。ハリネズミはその名の通り背に針があるわけですが、この針により丸まったハリネズミさん相手にできることはかなり限られてしまいます。そのため、ハリネズミはレントゲン検査や血液検査をするにも、状況によってはおなかの触診や爪切りさえも全身麻酔が必要になることがあります。全身麻酔なのでリスクがないと言ったら嘘になりますが、比較的安全なガス麻酔の使用と経験により可能な限り危険を排して行います。当院ではハリネズミの麻酔、採血や検査なども多く経験しておりますので、お気軽にご相談ください。

ちゅら動物病院はハリネズミの診療を得意としています

こんにちは、ちゅら動物病院院長の清野です。私は今まで、フェレット、フクロモモンガ、ハリネズミ、モルモット、犬(パグ)、猫(MIX)、ウサギ、シロフクロウ、ハヤブサなど、さまざまなエキゾチックアニマルを伴侶動物として共に暮らしてきました。さらには2017年に髄膜種のハリネズミの症例について、エキゾチックペット研究会(現:日本獣医エキゾチック動物学会)で学会発表を行っております。ちゅら動物病院ではハリネズミの健康、病気のご相談が大変多く、数多くの診療実績がございます。ハリネズミの健康問題、診療について、お力になれることがあるかもしません。ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。

ハリネズミの治療・飼い方

ハリネズミはとても小さく、寿命も長くはない動物ですが、様々な病気の可能性があります。眼球の突出、髄膜炎、各種の腫瘍や、人間に感染しうるものだと疥癬症などもあり得ます。元来はとても丈夫な生き物ですが、栄養バランス、ストレス、睡眠不足など、野生と異なる生活であるため、やはり病気の可能性が高まってしまうのは仕方のないことだと言えるでしょう。疥癬症に関しては、床材やタオルを介して人間に感染することがあります。疥癬ダニの規制をされている可能性が考えられますので、おうちに迎え入れる際に一度受診してご確認されることをお勧めいたします。

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