遊んでいたら食べちゃった!猫の誤食

※吐いた物の画像があります。苦手な方は閲覧をお控えください。
※このコラムの内容は、この患者さんでのケースであり、一般的ではないことも記載されています。個体により状況は異なりますので飼われている伴侶動物で気になることがあれば、かかりつけにご相談されることをお勧めします。
※この度、HPへの掲載にご協力いただいた飼い主様と伴侶動物に感謝申し上げます。

概要

猫(8か月齢)が、「1時間前に5センチほどの紐を飲み込んでしまった」という理由で来院しました。来院時は元気で吐き気もありませんでした。誤食物と経過時間から催吐処置を行い、誤食物を吐かせることが出来ました。その後処置による弊害などはなく、体調は問題なかったので、経過観察としました。

誤飲について

誤食は多くの動物で起こりうる事故です。物のしまい忘れなどの不注意で起きやすく、飼い主が気をつけて予防するしかありません。食べたものが吐かせられそうなものであれば、催吐処置が治療の第一選択肢となります。中には、人間にとっては害のない食べ物であっても、犬や猫にとっては毒であるものもあります。チョコレートや玉ねぎ、レーズンなどが代表的で、それらを食べてしまった場合は直ちに動物病院で吐かせる必要があります。吐かせることで食道を傷つけるものもあるので、飼い主は動物が、何をどれくらい、いつ頃食べたのかを把握することが重要です。もし催吐処置で誤食物が排出されなかった場合、内視鏡や開腹手術が必要となることもあります。

▲来院時の様子。食欲元気は問題ありません

催吐処置を行いました。吐かせる方法は病院によって様々ですが、基本的に当院では薬剤を注射して吐かせます。吐かせるための薬剤は存在しないため、催吐処置に使用される薬剤は、その薬の副作用を利用した適用外使用となります。したがって、まれに痙攣や食欲不振といった症状が発生することがあります。

▲吐いたものの写真
催吐処置によって誤食物は出てきました。飼い主に確認し、誤食物がすべて出てきたことが分かりました

臨床診断は「誤食」

その後、何度か吐き気は続きましたが重篤な副作用はなく、脱水予防のため皮下点滴と胃腸薬の注射を行い、経過観察としました。

猫の誤食について

猫は紐状のものを好み、遊びの延長で誤って飲み込んでしまうことが多いです。紐や糸は腸に絡まりやすく、腸はよじれた状態で閉塞する可能性があります。その場合腸の穿孔や壊死が生じやすく、命に関わる危険があるのです。 誤食の多くは飼い主の管理によって防げることが多いですが、一度誤食すると猫の性格によっては何度も繰り返す可能性があるため、予防が重要です。毛糸や紐状のものの他、かじって飲み込んだりしそうなものを猫の生活圏に置いておかないように気を付け、遊んでいるときは目を離さないようにしましょう。

また、万が一それらを飲み込んでしまった場合はすぐに動物病院を受診して下さい。受診する際は、飲み込んでしまったものがどのくらいの大きさのものか、材質はどのようなものか、可能であれば飲み込んでしまったものの一部(もしくは同じもの)を持参することをお勧めします。

原因

誤食しそうなものを動物の生活圏内に置いておくことによる事故

症状

口を気にする、嘔吐または吐こうとする動作が見られる、下痢をする、食欲元気がなくなる、苦しそうにしているなど

検査

X線検査、超音波検査、血液検査、CT検査、消化管造影検査、内視鏡検査など

治療

催吐処置、点滴治療、内視鏡による異物摘出、開腹手術など

予防

猫が口に入れそうなものを放置しないようにしましょう。観葉植物やカーテンのほつれ糸でも注意が必要です。猫用のおもちゃでもかじって飲み込むことがあるので、遊び終わったら猫が触れないところに片づけましょう。

※伴侶動物の症状、状態には個体差があります。伴侶動物で気になることがあれば、かかりつけにご相談されることをお勧めします。このコラムの内容閲覧により生じた一切のトラブルについて当院では責任を負いかねます。
※当院では、飼い主様と伴侶動物の協力のもと、多くの伴侶動物ができる限り疾患に罹患しないよう情報を共有するため、個人情報に配慮したうえで伴侶動物の疾患の報告を行っています。改めて、この度、HPへの掲載にご協力いただいた飼い主様と伴侶動物に感謝申し上げます。引き続きこの子の健康維持に向けて尽力してまいります。

猫の診療

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