モルモットの膀胱結石

このコラムの内容は、この患者さんでのケースであり、一般的ではないことも記載されています。個体により状況は異なりますので飼われている伴侶動物で気になることがあれば、かかりつけにご相談されることをお勧めします。

※この度、HPへの掲載にご協力いただいた飼い主様と伴侶動物に感謝申し上げます。

概要

モルモット(1歳9か月齢 雄)が、「排尿時に鳴いている。頻尿と血尿の症状がある。」とのことで来院されました。レントゲン検査の結果、膀胱内に結石と思われる陰影が見つかりました。内服で経過を見ましたが排出されなかったため、手術にて摘出することになりました。術後は、頻尿、血尿、排尿痛などの症状は消失しました。結石は炭酸カルシウム結石であったため、食事管理を行い、定期検診で経過を見ていくことになりました。

モルモットの膀胱結石について

モルモットの膀胱結石はときおり認め、多くは炭酸カルシウム結石です。草食動物であるモルモットはカルシウムを多く含む尿を排泄します。飲水量の減少やカルシウム成分の過剰摂取により結石になってしまうことがあり、症状として排尿痛や下腹部痛、血尿、頻尿などを起こします。また、痛みにより食欲の低下や歯ぎしりを起こすこともあります。結石の大きさが小さい場合は自然排出されることもありますが、途中で詰まってしまう可能性があり注意が必要です。排出されない場合は、手術による摘出が第一選択となります。

▲見た目には異常を感じません。

▲レントゲン画像です。矢印の部分が結石です。

▲手術中の画像です。麻酔をかけ、おなかの中にある膀胱にアプローチしています。中央に映っているのが膀胱です。

▲膀胱を切開して、結石を取り出しているところです。

▲取り出した結石です。結石は検査に出して、成分を確認します。

臨床診断は「膀胱結石による排尿障害」
結石分析では「炭酸カルシウム結石」

術後はおよそ2週間後に抜糸を行いました。排尿痛や血尿は消失し、元気食欲も問題ありません。

▲術後の画像です。元気です。

普段の生活では飲水量や食事に気を付けてもらい、結石の再発が無いか定期検診で確認していくことになりました。

モルモットの膀胱結石についてもっとくわしく!

モルモットの膀胱結石は、3歳以上の雌で多く、成分は炭酸カルシウムやシュウ酸カルシウムが多いとされています。マメ科植物(アルファルファなど)はカルシウム含有量が多いため、摂取は控えた方がよいでしょう。生野菜は水分と繊維質の摂取に優れていますが、小松菜や大葉はグラムあたりのカルシウム量が多いようです。また、シュウ酸カルシウム結石の場合は、ホウレンソウ、レタスなどの野菜は避けた方が良いと思われます。

原因

食餌(カルシウムを多く含むものやシュウ酸を多く含むものの多給)、飲水不足、遺伝、細菌感染など

症状

血尿、頻尿、排尿痛(排尿時に鳴くなど)、下腹部痛

予防

カルシウム成分やシュウ酸成分の少ない食餌、牧草をしっかり与える、十分な飲水

治療

小さい結石の場合、自然排出されることがある。排出されない場合は、外科治療が第一選択となる。

※伴侶動物の症状、状態には個体差があります。伴侶動物で気になることがあれば、かかりつけにご相談されることをお勧めします。このコラムの内容閲覧により生じた一切のトラブルについて当院では責任を負いかねます。

※当院では、飼い主様と伴侶動物の協力のもと、多くの伴侶動物ができる限り疾患に罹患しないよう情報を共有するため、個人情報に配慮したうえで伴侶動物の疾患の報告を行っています。改めて、この度、HPへの掲載にご協力いただいた飼い主様と伴侶動物に感謝申し上げます。引き続きこの子の健康維持に向けて尽力してまいります。

ハムスターの診療

ハムスターの治療について

ちゅら動物病院の獣医師は、「エキゾチック診療」という専門誌でハムスターの症例についての誌上発表を行なっているほか、多くのハムスターの診療実績がございます。エキゾチックアニマルは犬、猫とは体の作りが大きく異なります。また、一口に「エキゾチックアニマル」と言っても、ハムスター、うさぎ、フェレット、インコ、モルモットと様々です。当院では診察に適切な設備や器具を揃え、獣医師もエキゾチックアニマルの治療の経験を積んでおります。健康診断、ワクチン、避妊等も対応が可能ですので、ぜひ一度ご相談くださいませ。

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