文鳥との生活リズムとは?1日の過ごし方や1年のサイクルについて解説

文鳥と一緒に暮らす前に、「文鳥との生活リズム」を知っておきたいという人も多いでしょう。私たち人間と同じように、文鳥も健康に過ごすためには規則正しい生活スタイルが欠かせません。

では、一般的な文鳥の1日のスケジュールとはどのようなものなのでしょうか。そこで今回の記事では、そんな「文鳥との生活リズム」をのぞいてみましょう。

文鳥の健康には早寝早起きの生活リズムが大切!

文鳥は、もともと昼行性の動物です。実際、原産地のジャワ島にいる野生の文鳥は、6時頃に起床し、18時頃に就寝するという規則正しい生活を送っています。

そのため、家で飼う場合もご飯や水の交換、放鳥などのお世話タイムはできるだけ毎日同じ時間に行い、規則正しい生活スタイルを保ってあげましょう。規則正しい生活リズムを送ることは文鳥の発情時期を管理し、病気リスクを減らすことにもつながります。

とくに年齢を重ねた老鳥は、体力が落ちているため、予想外の出来事にストレスを感じることも。できるだけストレスをかかえずに長生きしてもらうためにも、規則正しい毎日を心がけてあげてくださいね。

発情のサイン

文鳥の1日の過ごし方は生活環境によって左右されますが、大まかには

1.起床……日光を浴び、飼い主と挨拶

2.午前中……羽繕いや水浴び、仮眠や放鳥など

3.昼間〜夕方……午前中に続いて自由時間

4.就寝……静かな場所で就寝

という生活スケジュールになります。以下に、その流れを詳しくみていきましょう。

  

起床

朝の時間を好む文鳥は多く、何をするにも元気いっぱいです。ケージを取るまでは大人しく待っている文鳥に、できれば8時頃までには「おはよう」と起こして、朝の太陽の光を浴びさせてあげましょう。太陽の光を浴びることで、幼鳥なら正しいリズムで成長を、成鳥ならホルモンバランスが良くなって活発に動くようになります。

そして文鳥を起こした後は、水とご飯を新しいものに入れ替えてあげましょう。夏場はぬめりがつきやすいため、水は1日2回以上取り換えるのがおすすめです。

また、基本的に文鳥は1日3食という明確なご飯のリズムはなく、おなかが空くたびに少しずつご飯をついばみます。仕事が遅くなりやすいという人は、万が一のために少し多めに入れておいてあげましょう。

午前中

新しい水とご飯を食べた文鳥は、1時間おきぐらいに羽繕いを始めます。その後、気温が暖かくなってきたり、遊んで体温が上がったりしたら水浴びを始めます。なかでも、文鳥が1日の間でとくに元気な「朝の10時頃」は、水浴びに適した時間帯です。文鳥がサッと水浴びできるよう、朝のうちに水浴びの準備を万全にしておきましょう。

なお、放鳥時や夜に水浴びをする習慣がついている場合は無理にさせる必要はありません。この時間帯に飼い主が家にいるなら、青菜を与えたり放鳥をしたりするのもおすすめです。

昼間〜夕方

お昼から夕方にかけて、文鳥は羽繕いや昼寝、ブランコや鏡で遊ぶなど自由に時間を過ごします。  

そして夕方から夜になるにつれて飼い主が帰ってくると、朝に続いて文鳥のテンションが上昇。自然界では寝床に戻る時間帯ですが、飼われている文鳥は飼い主に合わせてご飯を食べたり、水浴びをしたりと第2の活発時間と化すのです。これは、仲間や周りの行動に合わせる文鳥の習性が大きく影響しているといわれています。

午前中に水浴びや放鳥ができなかった場合は、この時間帯を利用しましょう。とくに放鳥時間は、文鳥にとって飼い主と1番近くで過ごす待ちに待った時間なので、最低でも20分以上設定してあげると良いでしょう。

就寝

夜は、あまり遅くない時間帯に寝かせるのが理想です。文鳥は、一般的に12時間以上は光のもとで活動させる方が良いといわれています。ですが、深夜などあまりにも遅い時間に就寝させると、慢性的な睡眠不足になることも。加えて、成長バランスが崩れることで病気のリスクも上がります。

そのため、朝8時に起こす生活なら夜20時以降に寝かせるといったように、できるだけ規則的な生活を維持してあげましょう。就寝時は、ケージに光が入らないようにバスタオルや専用の遮光カバーで覆って、文鳥が安心して休める環境を確保することが大切です。

寝る前に「おやすみ」と一言声をかけてあげると、文鳥も安心して寝てくれるでしょう。

文鳥の1年のサイクル

文鳥は、1年周期で体調を整えながら生活しています。その1年は大きく分けると

⚫︎繁殖期

⚫︎換羽期

⚫︎通常期

の3つに分けられます。それぞれについてみていきましょう。

繁殖期(9月〜翌年4月ごろ)

「繁殖期」とは、主に9月〜翌年の4月にかけての期間を指し、発情期はオスメスともにとても気が荒くなる傾向にあります。

オス・メスの行動

繁殖期では、仲が良かったペアのケンカが増えたり、一方を追いやったり、飼い主を噛んだりと、オスメスともに攻撃的な行動が増える傾向にあります。一方で、紙切れやティッシュをケージに持っていこうとしたり、狭いところに入り込もうとしたりといった行動も多くみられます。

とくにメスは発情すると、1羽飼いでも卵を産むので注意しましょう。自身の骨成分などを削って産卵するため、メスにとって産卵は大きな負担になります。そのため、無意味な産卵につながらないように

⚫︎ケージ内に巣を入れない

⚫︎背中をなでない

⚫︎濃いスキンシップはしない

⚫︎手で包み込まない

など、なるべく発情させない工夫が大切です。

「低温」に注意

繁殖期は1年のなかでも温度が高くない時期であり、なかでも9〜10月は、日中と朝晩の温度変化が激しい季節です。そのため、平均寿命に近い文鳥が、温度変化に耐えきれずに明け方に命を落としてしまうというケースがあります。

また、掃除のために窓開けたり、エアコンを切ったり、一緒に帰省先に連れていったりしやすい年末年始も、寒さが苦手な文鳥にとって危険な時期です。とくに幼鳥や6歳以上、体力の弱った文鳥にとって著しい温度変化は命にかかわるため、細心の注意を払う必要があります。

(2)換羽期(5〜6月)

「換羽期」とは、文鳥が全身の古い羽を新しい羽と交換する時期です。羽の再生には多大な体力を消耗するので、

⚫︎疲れやすい

⚫︎攻撃的になる

など普段と違った様子がみられます。

換羽の期間

換羽の期間は、環境温度や個体によって異なりますが、具体的には繁殖期が終わった5月〜6月ごろに入ることが多いようです。ただ、家で飼っている文鳥は季節を感じにくいため、換羽の時期がずれることも。

また、文鳥によっては1年に2回換羽をする場合もあるので、起こる時期や期間がバラバラでも落ち着いて見守りましょう。体力のある若い文鳥は短い期間で換羽が終わりますが、体力のない病鳥や老鳥などは2〜3ヶ月かけてゆっくり羽を交換していきます。

換羽期の文鳥の体調

⚫︎疲れやすくなる

⚫︎イライラする

⚫︎体をかゆがる

⚫︎食欲が増す

⚫︎寝ている時間が増える

などの症状がみられます。

また、体力の消耗から体温が下がりやすいため、3月や4月に換羽が始まった場合でも暖房器具が必要になることも。メンタルや体調が不安定になりやすい時期なので、疲れている様子なら放鳥タイムを短めにしてゆっくり休ませてあげましょう。

通常期(7〜8月)

換羽期が終わり、発情も換羽もなく、文鳥の体調が安定している時期が「通常期」です。元気いっぱいなので、飼い主と積極的にコミュニケーションを取ろうとしたり、活発に動き回ったり、何度も水を浴びたりします。

一方、鳥の天敵であるヘビや猫も活発に活動する時期であるため、ケージを外に置いて飼っている場合は襲われないよう注意しましょう。

まとめ

今回は、「文鳥の生活リズム」について紹介しました。

上記の文鳥の1日はあくまでも一例ですが、規則正しい生活は文鳥が健康で長生きするために必要不可欠です。文鳥と飼い主とお互いにストレスにならないよう調整しながら、できるだけ文鳥が心身ともに健康な生活を送れるよう環境を整えてあげてくださいね。

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