犬の飼い方・迎え方を動物看護士が解説、一人暮らし、室内外、初心者も安心

2021.09.26

テレビ等で犬のかわいい姿を見るととても癒されます。犬と暮らしたいと考える人も多いのではないでしょうか?でも実際に犬を家族に迎えるためにはどうすればいいのでしょう?

「どんな犬を選ぶ?」
「どこで見つける?」
「必要なものは何?」
などなど・・・「?」がいっぱいです。

ここでは犬と暮らすための準備に必要な事柄についてお話しします。

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ライフスタイルに合った犬を選ぶ

一人暮らしでも家族がいてもそれぞれのライフスタイルに合った犬を選びましょう。例えば、一人暮らしで仕事も忙しくあまりかまってあげられないけど犬と暮らしたい・・子供がまだ小さいから遊び相手になってくれるような犬がいいな・・アウトドア派なので一緒にいろんなところへ遊びに出かけたり、スポーツを楽しみたい・・
犬にもそれぞれ持って生まれた性質、個性等があります。また、同じ犬種であっても性格は違うこともあります。大人しいと言われている犬種がとてもヤンチャだったり、アウトドア向きと聞いたけどインドア派だったりという場合もあるのです。人間もそれぞれ性格等が違うように犬だってそれぞれ違うのです。

また、ライフスタイルに合った犬を選ぶというのは人間本位な考えでは決してなく、そのほうが選ばれる犬にとっても幸せだと考えられます。

動物管理センター・保健所・譲渡会で出会うという選択肢

いろいろな事情で飼えなくなり飼い主さんが犬を手放すこともあります。成犬も老犬が多いとイメージされるかと思いますが、赤ちゃん犬、幼犬もたくさんいます。何も虐げられてつらい思いした犬ばかりではなく、飼い主さんの事情で譲渡会に来ることになってしまった犬もたくさんいます。
譲渡会は民間の動物愛護団体が保護した犬達の里親探しのために、定期的に開催されています。今はインターネットでも閲覧することができます。ワンちゃんと出会う選択肢の一つとしてぜひ検討してみてはいかがでしょうか

犬と暮らすために必要な準備とは?

犬と暮らすということは新しい家族になるということです。その新しい家族のために準備することはたくさんあります。食器、ハウス、トイレ等々ありますが、それぞれの犬で揃えるものも違ってくると思います。家族で話し合い、揃えていきましょう。主役は犬です。快適に暮らせるようにしてあげたいですね。

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ここからは家族として考えておかなければならないことについてお話しします。

動物病院を決めましょう

ほとんどの方は家から近い病院を選ぶことが多いようですが、飼い主さんとその病院の先生やスタッフ等との相性もあります。もちろん犬との相性もあります。これからかかりつけ医になってもらうということを十分考慮し、検討しましょう。犬に聞いてみるのもいいですね。私が勤務していた動物病院では遠方からの患者さんもたくさんいました。
「院長先生が好きだから」「うちの犬がこの病院を好きだから」という理由が最も多かったです。
犬を飼っているお友達、ご近所さんに聞くことが一番です。

健康診断を受けましょう

犬を迎えてすぐに動物病院に連れてくる方もいます。これは犬のためにはあまりおすすめしません。家に来たばかりの犬は知らない場所に連れてこられたストレスがかかっていることがほとんどです。それでもご飯を食べてくれる、元気はある、下痢はしないという場合は4~5日たって家に少し慣れてきたころに健康診断を受けに病院へ連れていきましょう。ただし、次のような場合はすぐに病院へ行きましょう。
★子犬であればご飯を食べないことによって低血糖をおこす危険があります。命にかかわります。
★下痢が続くことで脱水を起こすこともあります。
様子がおかしいと感じたらすぐに病院へ行きましょう。

ワクチンを打ちましょう

犬の病気予防のワクチンは飼い主さんの考えによるところもありますが、犬の健康管理にはとても重要です。子犬の頃は2~3回の接種が必要です。
その後は年に1回の接種です。また、地域によってワクチンの種類も変わることがあるようです。また。人畜共通伝染病もあります。その犬によってはワクチンアレルギーが出る場合もあります。そのことも踏まえて獣医さんとよく相談のうえ、決めましょう。

狂犬病ワクチンは飼い主さんと犬に義務付けられています

初めてのワクチン接種の時に犬の登録も行います。ほとんど動物病院で手続きしてくれます。その後は年に1回、役所からワクチンのお知らせハガキがきます。ワクチンは犬が元気な時に接種しましょう。

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食餌管理・ドッグフードの選び方

子犬の場合はこれから成長して行くうえでとても重要ポイントです。これまで動物病院で見てきた中で多かったことは子犬が「痩せている」ということでした。
そして前述しましたがご飯が足りないことで低血糖を起こし、助けられないこともありました。

なぜか?
「犬の食餌は1日1~2回でいい」と聞いたからという飼い主さんが多かったのです。

元気で丈夫に育ってもらうために食餌はとても大切です。人もそうですよね?人間の赤ちゃんは1日に何度も母乳やミルクを飲み、免疫をつけながら大きくなります。子犬も同じです。たくさん食べて成長に必要な栄養を摂り、丈夫な体になっていくのです。そうなるためには子犬用のフードを1日に4~5回食餌を与えなければなりません。1回の量もその子犬に合わせて与えることも大切です。子犬の頃はコロコロ太って当たり前なのです。成犬になったら、その犬に合わせてフードを選び、食餌回数や食餌量を調整していきましょう。

フィラリア予防

蚊が媒介する恐い病気、それがフィラリアです。蚊が血を吸うときにフィラリアの子虫を犬の体に侵入させてしまいます。この子虫は成長しながら心臓や肺動脈に寄生します。成虫は30㎝にもなります。全身の血液循環に深刻な障害を与えます。命に関わる病気です。その子虫の状態で駆除するためのお薬を地域によって変わりますが、4月~12月くらいまで(暑い地域は通年。寒い地域は5~10月くらいまで)毎月1回、生涯にわたって飲ませます。今は1年間効果のある注射もあります。この予防は生涯続けます。

避妊・去勢を考える

避妊・去勢はかわいそうだという飼い主さんがいます。ですが、避妊・去勢することはメリットの方が多いのです。避妊することで子宮の病気や乳がんなどの予防になります。去勢することで精巣系の病気の予防になります。デメリットとしては発情のエネルギーがなくなることで食欲が出て、肥満になることがあります。でもこれはきちんとした食餌管理で防ぐことができます。元気で長生きしてもらうために必要なことだと考えます。

まとめ

犬を迎える上で最も大切だと思うことをお話ししました。犬との暮らしには必要以上にお金もかかります。どんなに気を付けていても病気になることもあります。シニア期に入れば人と同じようにいろいろ悪くなってきます。毎月、いくらかかるのか、年間でいくらかかるのか、寿命を迎えるまでかなりのお金がかかることを知っておくことが大切です。犬は私達に癒しを与えてくれ、時には人間関係をも修復してくれます。そんな犬に私達がしてあげられることは「幸せに暮らせるように」してあげることだと思っています。犬達を癒してあげることも必要なのではないでしょうか?ただ可愛いという理由だけで犬を迎えないで下さい。たった一つの「命」を預かるということを忘れないで下さいね。

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田中ほのか

動物看護士

2010年より北関東の大規模動物病院で動物看護士として働く。その後、産休、育休を経て、北海道の日高地方で馬関連のお仕事に従事。インコと猫と暮らしながら日々子育ても奮闘中。

※本ライターによる執筆は本ライターに帰属するものであり、その正確性や内容に関してちゅら動物病院がなんら保証するものではありません。

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