セキセイインコの卵塞(卵詰まり)

※この度、HPへの掲載にご協力いただいた飼い主様と伴侶動物に感謝申し上げます。

5ケ月齢のセキセイインコさんの診察をご紹介させていただきます。来院された理由は「3日前からだんだんお尻が膨らんできた」というものでした。鳥さんは発情を繰り返すことによってさまざまな病気を引き起こすことがあり、今回の症例も発情を繰り返していたことからその可能性が疑われました。

それでは今回の患者さんの診察です。

セキセイインコの状態を確認

▲お腹の辺りが少しぽっこりしています。

▲仰向けにした様子です。お尻の上のあたりが少し膨らんでいます。

▲横からレントゲン撮影した様子です。画像の最下部=お腹のあたりをよく見てみると、うっすらと卵の形に白い輪郭が見えます。また、大腿骨(脚の骨)が白く濃く映っています。

※鳥さんは空を飛ぶために普段は骨の中がスカスカになっているのですが、発情を起こすことによって骨にカルシウムが沈着します。この鳥さんはお話を聞いたところ慢性的に発情しているようだったので、カルシウムが過剰に沈着している可能性が疑われました。

診断は「卵塞(卵詰まり)」

今回の症例では鳥さんの状態も比較的悪くなく、入院して注射、点滴治療を行い、3日目には産卵することができました。

セキセイインコの卵塞(卵詰まり)について

発情によって鳥さんの身体には卵が作られやすくなります。セキセイインコの場合だと、約1日で卵が作られ、作られたらすぐ産卵されるのが普通です。しかし、カルシウムなどの栄養の不足や、産卵する能力の低下、正常な卵が作られないなどの理由によって、卵ができても自力で産めないことがあります。発情を繰り返していてお腹が膨らんでくることに加え、卵がお腹を圧迫して痛みが出てきたり、食欲がなくなったりすることもあります。そのままだと命に関わることもあるので、自力での産卵が難しい場合は卵を出す処置をしなければなりませんが、鳥さんの身体にも大きな負担がかかるので、外科処置を行わず産卵することが理想的です。

症状

お腹への圧迫があれば、食欲不振、嘔吐が見られ、痛みでお腹を蹴ったり、床でうずくまったりします。肺や気嚢(鳥が呼吸運動を行うところ)が圧迫されていれば呼吸器症状が出たり、カルシウムが不足しすぎると痙攣などの神経症状が出たりすることもあります。命に関わることもあります。

予防

卵を作らせないことが肝心なので、発情を抑制することが重要です。

治療

軽度であれば、今回のように注射、点滴で産卵をすることもありますが、重篤だとお腹を圧迫して卵を出す処置をしたり、手術になることもあります。

※当院では、飼い主様と伴侶動物の協力のもと、多くの伴侶動物ができる限り疾患に罹患しないよう情報を共有するため、個人情報に配慮したうえで伴侶動物の疾患の報告を行っています。改めて、この度、HPへの掲載にご協力いただいた飼い主様と伴侶動物に感謝申し上げます。

インコ,鳥類の診療

セキセイインコの治療について

ちゅら動物病院では、セキセイインコをはじめ、鳥類全般の診療実績な獣医師が複数おります。セキセイインコは、多くの方が飼い方の注意点や、コミュニケーションの取り方などで迷われると思いますので、そういったことも診察の際にお気軽にご相談ください。今回の記事でありましたように、ちゅら動物病院では鳥類の入院施設もございます。もちろん、レントゲン、点滴、手術、健康診断も対応しております。

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